


中川運河キャナルアート実行委員長代行
松林 正之 氏



中川法人会 石川 専務理事

中川法人会 小澤 広報委員 |
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中川運河キャナルアートとは
人が「住みたい、訪れたい」と思う街とはどのような街でしょうか。
世界に羽ばたく若者や子供たちが育まれる街とは?
時代に合った進化を続けられる都市とは?
本当の意味での国際都市とは?
「中川運河キャナルアート」が、その答えを探す手がかりになると思います。
これからの街に求められているのは、機能性ではなく創造性です。「便利な街=住みやすい街」という価値観は終わり、「本当の意味での豊かな営みとは?」を問い直す時代に来ていると思います。名古屋は、そんな時代のパラダイムシフトにどうやって向き合っていけるのか。 そう考えた時、市民1人1人がその内面から生きる活力を生み出せることの重要性を感じずにはいられません。 感動が人の心に活力を与え、その活力が街の活力へと繋がります。
中川運河は、そんな街づくりのきっかけとなれるのではないでしょうか。
アートと人の繋がり
名古屋には既に素晴らしい設備の整った、立派な美術館や劇場があります。ですがもし、運河沿いにアトリエがあり、将来を夢見るアーティストたちが、思い思いに自分の活動を発信できる気軽なスペースがあったなら、今までにはないアートとの繋がりが生まれます。
アートと言っても、キャンバスに絵を描くばかりではありません。鉄を切ったりガラスを溶かしたり、木を削ったり、プラスティックを成形したり…そんな色々な素材を扱うアーティスト達がいたら、運河沿いに根づいてきたものづくりの町工場とのコラボレーションへと繋がるかもしれません。アーティストの草間彌生やリチャード・セラも、鉄鋼溶接などはそうした技術者の協力で作品を制作しています。
運河沿いに立ち並ぶ倉庫群は、そのままでアトリエになります。そしてほんの少し手を加えるだけで、他にはない効果を発揮できる劇場にもなります。何か新しいことを発信したいと望むアーティストたちにとっては、とても魅力的な場所です。日本の他の場所にはない、とても独創的な魅力をもつ、アートの発信の場となり得るのです。
アート、クリエイティビティーの場の創出
ロンドン、パリ、ミラノ、NYはもとより、ヨーロッパの多くの都市が、いえ、最近では中国や韓国などのアジアの都市でも、アートやクリエイティビティーを優遇する戦略がとられています。都市の文化の重要性を認識し、それと同時に、今や、クリエイティビティー(創造性)が新たな経済を生むことをしっかりと認識した上で、これからの都市にはクリエイティビティーが重要と認めた故の戦略だと言えるでしょう。
日本では、まだまだアーティストやデザイナーを育成する環境がありません。芸術系大学を卒業しても、自らの感性の追求を続けることができず、海外へでてしまう若者は少なくありません。
であれば、中川運河のこの水辺空間を、アートやクリエイティビティーの解放区にしてみてはいかがでしょうか。まだ世に出ていない若手アーティストやデザイナー、クリエイターたちが、思う存分可能性を試すことのできる環境づくり。既に外へ出て成功している日本人が、たまに戻ってこられる場所。そして海外から、日本の感性を求めて、日本で活動したいと望むアーティストを受け入れる環境。外からの刺激を受け入れ、自らを受け入れ、それを外へと発信する環境。そこでの感性の共鳴が、今後の名古屋の感性を育み、人に感動を与え、人の活力となり、街の活力となるのではないでしょうか。
“モダン・アート”の切り口で
これまでのキャナルアートの2回のアートイベントは、水辺でアートするということで、いつもと違う運河の在り方に触れていただき、より多くの人たちに、その魅力を知って頂くことを主とした目的として参りました。これからは、本当の意味での名古屋の街づくり、名古屋・愛知広域圏での中川運河の可能性を視野に、アートを基軸に、少しずつ活動を広げたいと考えています。
金沢の21世紀美術館やNYのThe Museum of Modern Artをみても、アートの領域は広がっています。モダン・アートでは、家具や食器、家電、ファッションやテキスタイル、建築、そして日用雑貨までもがアートの一部です。私がNYに居たころも、日本ではあまり見たこともなかったけれど、れっきとした日本の商品やマテリアルが美術館に所蔵されていました。宇宙服に使われている布や、金属が織り込まれていて、布そのものが電波を伝えてスピーカーとなってしまうものや、モダンデザインのメガネ、漆の食器、そして無印良品の雑貨までも、今の生活に根付いたアートとして、美術館で見ることが出来ました。
私たちも、そういった切り口で、この地域のものづくり産業までも巻き込んでアートとし、この運河に新たな活力を取り戻せたらと考えています。例えば、この地域に既にあるものづくり産業の発信拠点を集積させる。既にある技術や伝統を集積し、外から解りやすい形で発信するだけで、国内外に向けての新たな動きとなり、このエリアの新しいブランディングへと繋げることができます。そして、そこに更に、行政と地元企業が連携し、最先端のものづくりラボ、実験施設を集積出来たなら、その時、中川運河は新たな「感性特区」となっているのではないでしょうか。
「感性都市」を目指して
結局は、文化の豊かな、人に感動を与えることの出来る都市が、人々が住みたい・訪れたい都市へと繋がるのではないでしょうか。これからの真の国際都市には、「感性都市」であることが求められます。
名古屋・愛知県広域に海外企業を誘致する、或いは、優秀な人材を集めたいと思うなら、名古屋の文化・感性豊かな街づくりは欠かせないことの一つだと思います。何故なら、その人たちにとっては、その後の人生の大半を過ごす場所を選ぶことにもなるからです。ますます激化する都市の国際競争の中で、勝ち残っていくためには、都市の機能性や、行政が整える戦略的な優遇措置に加え、街そのものの豊かさが欠かせない時代になっているのだと思います。有能な人材や力のある企業が選ぶのは、そんな都市だと思うのです。そして、そんな都市で生まれ育った若者こそが、海外で生きていける人材となるのかもしれません。
中川運河には名古屋を変える力がある
存在価値を見出されないまま放置されている貴重な水辺空間、中川運河。ここにアート/クリエイティビティー/環境からのアプローチによるスポットを当てる。
名古屋が「感性都市」へと進化するきっかけとなり、舞台となるのが中川運河。そんな思いから始まった中川運河キャナルアート。私たちの活動は始まったばかりです。
名古屋市が、新たな中川運河再生計画を策定しようと動き出す中、行政と民間、一般市民も一緒になって、我が街をより良い街へとする…そんなムーブメントを中川運河キャナルアートで巻き起こし、街づくりの一助になれたらと願っています。今は、この活動を継続することにより、この水辺空間の可能性を広く多くの人々の共通認識へと高めて、一緒になって夢の実現に一生懸命になって下さる仲間を増やしたいと思っています。皆さまのご理解とご協力が必要です。ご興味を持って下さいましたなら、是非、お気軽にお声をお掛け下さい。よろしくお願い致します。
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